卿湾のメインイベントにしてクライマックスでもあるクラス対抗リレー。
今回は来弥ちゃん・花浪ちゃん・リンちゃんと計測係の子がクラス選抜メンバーとして選ばれました。
第一走者は来弥ちゃん。
凄まじいスピードで他を突き放します。
バトンを渡し第二走者は計測係の子。
追い抜かれるも、相手のクラスの選手は現役の陸上部のエースだそうです。
…ってリンちゃんのお母さんが言ってました。
きちんとリサーチしてるの凄いな…
第三走者は花浪ちゃん。
テニスプレイヤーの脚を舐めたらあかんという言葉と共に駆けだします。
しかし、ぐんぐんと距離を詰めていきますが、一歩追いつけません。
ただ、リレーはチームプレー。
ギリギリまで距離を詰めて、最終走者に繋ぎます。
所々入るリンちゃんのお母さんの解説が中々面白い。
花浪ちゃんは第三走者、つまり流れを手繰り寄せることのできる選手。
そして彼女が居るチームは『強い』
そう言い切ったリンちゃんのお母さん。
そしてリレーの最終走者は…
我らがリンちゃん。
クラスとチームメイト全員の希望のバトンを繋ぎ、ゴールへと駆けていきます。
しかし、その目は眼前の選手ではなく、全く別のものを見据えていました。
その姿はアクトレスで同じチームメイトの楓ちゃん。
彼女を認め、その背中を守るように普段は立ち回っているリンちゃんですが、同時にそれは『越えたい壁』でもあったようです。
凄く珍しい、本気のリンちゃん。
普段はムードメーカーですが、何でも卒なくこなす楓ちゃんを、友人として、人間として自分が持っていないものを持っている存在として認めた上で、良きライバルと見ているのが分かる一面です。
叢雲組って、各々がトップクラスのアクトレスであると同時に、スコアを競うライバルでもあるんですよね。
同時に楓ちゃんは文武両道であり、剣術の達人でもあります。
そんな彼女に対して、普段は感情的にならないリンちゃんが見せた勝利への執念。
それを持った時に思い浮かべたのは一番『背中を見せたい』相手でした。
こう言う部分、スポーツ一家に産まれたリンちゃんらしいと思うんですよ。
今、眼前に居る『感情を向けられない相手』でなく『自分が感情を向けられる相手』をイメージする。
人それぞれスイッチの入れ方はあるでしょうが、リンちゃんの場合は楓ちゃんこそがスイッチを入れる時に想像する相手なのでしょう。
普段はお気楽で、飄々となんでもこなすリンちゃんが、こうやってスイッチを入れるというのはそれだけこのリレーに全力を出しているということなのでしょう。
そしてぐんぐんと前の選手と距離を縮めていき…
優勝どーん!
いやどーんかい、と思ったのは内緒。
四人が全力を出し切った結果、見事優勝を勝ち取ることが出来ました。
優勝旗を掲げる四人。
彼女達の青春の1ページとして刻まれたことでしょう。
今回のイベントはリンちゃんの真面目な一面が見れたり、来弥ちゃんの身体スペックの高さが見れたりと中々面白かったです。
特に今まで、卿湾組は学生生活などが書かれることが少なかったので、とても新鮮でしたね。
この後、成子坂製作所に花浪ちゃんがアクトレス志願として訪れることになるのですが、それはエピソードを見てからのお楽しみ、といったところでしょう。
卿湾組の掘り下げや、花浪ちゃんの顔見せなど、とても楽しめたイベントでした。
…しかしふと気付いたのですが、リンちゃんって怜ちゃんの一歳年上なんですね…
同級生かと思ってました…